澤木 千温さん(2年)

この3月、4年ぶりに姉妹校であるカリフォルニア州マウンテンビュー高校への訪問が再開された。参加した生徒に発見したことや経験したことを記していただいた。

様々な国の人々が混ざり合っている

10日間の研修は毎日が新鮮で楽しく、学ぶことの多い日々でした。このような貴重な機会を得られたことに感謝しています。私はこの研修を通して、様々な国のルーツを持つ人々が暮らしているアメリカで、異文化理解について学びたいと考えていました。

研修初日にサンフランシスコ市内に訪れた時に大きなチャイナタウンを通ったり、マウンテンビュー高校で日本や韓国、中国にルーツを持つ人と話したりと、日常の中で様々な国の人々が混ざり合っていることを感じる場面がたくさんありました。私のホストファミリーはインド系で、ホストの子はインドの伝統的なダンスを習っていて、ホームステイ中にダンスの発表会がありました。インド系のコミュニティーセンターにたくさんのインド系の人たちが集まっていて、多くの国の人々が暮らす中でも、同じ国のルーツを持つ人同士のつながりがあることを感じました。発表会にはインドの伝統的な衣装を着て行き、発表会が終わった後にはカレーやナンなどのインド料理を食べて、私もダンスのメンバーと一緒に踊ってとても楽しかったです。実際に他の国の文化を体験するよい機会になりました。

好きな言葉を漢字に変換し書き方を教えてあげているところ

忘れてはならない日系移民一世・二世の人々の存在

学校やダンスの練習、スーパーで買い物をした時など研修中の様々なところで、日本から来ていると言 うと、知っている日本語を言ってくれたり、日本語を教えてほしいと言ってくれたりしました。ホストの子は友 だちが教えてくれて日本のアニメが好きになったと言っていて一緒に見ました。学校でのアセンブリーや ホストファミリーに書道や折り紙を教えたときはみんな興味を持ってくれて積極的に体験してくれました。 私達をとても優しく受け入れてくれるという印象を受け、日本の文化もアメリカの日常に受け入れられてい ると感じました。その中で、ロサンゼルスで訪れた全米日系人博物館のガイドさんの話で、アメリカに移住 してきた日本人の一世や二世の人々が、世界大戦の時代に日本人への人種差別に負けず、力を尽くし てくれたということを知ってもらうのが私達の使命だという話があり、印象に残りました。とても優しく受け入れてくれると今の私達が感じられているのは、一世や二世の人々のおかげなのだと思いました。今までに多くの国の人々が混ざり合う過程で多くの対立や課題があって、今のアメリカになっているのだと改めて考えるきっかけになりました。また、その尽力する勇気や決意を知ることは、他国の文化を理解し、尊重する時に大切なことなのではないかと思いました。

多国間の交流の歴史を学び、異文化理解についての考え方を深める

この研修を通して、日本の文化を紹介し、アメリカだけではない様々な国の文化を知ったり実際に体験したりして、多国間の交流の歴史を学んで、異文化理解についての考え方を深めることができました。改めて他国の文化を受け入れ、お互いの文化を尊重する意識を大切にしていきたいです。来年の春には マウンテンビュー高校の生徒が日本に来るので、今度は日本の文化や日本人の魅力を知ってもらえるようにしたいです。この研修で学んだこと、感じたことを忘れずに、新たに興味を持ったことに取り組んでいきます。