高2の夏、短期留学で会ったクロアチアの姉妹
この春、かねてより訪れたかった場所を旅行しました。19歳の時に母親とヨーロッパを旅して以来のドイツを拠点とし、クロアチア、ハンガリー、イタリア(シシリア島)へ行きました。食も景色も楽しめるという共通項はあるものの、なぜ、これらの国なのか?
高校2年生の夏休み、(心配した両親が私のモチベーションアップを願い!)ロンドンのサマースクールに短期留学させてくれました。ヨーロッパや中東からきた高校生の中に、唯一の中学生の姉妹がいました。
あっという間に皆で仲良くなり、夕食後団欒していると、姉妹が「私たちは、クロアチアで起こっている戦争から避難するためにイギリス滞在している」と語り始めたのです。「荒廃した街にはドラッグすら蔓延し、私たちより年下の男の子が、過って窓から転落してしまった」と悲しそうに話しました。可憐な人形のような容姿の優しい姉妹が、深刻に語る内容はショックでした。


それから長い年月が経ち、心のどこかでいつも気になっていたクロアチア。今回やっと訪れたドゥブロヴニクの旧市街地は世界中の人たちを惹きつける観光地ですが、街の一角では平和の中で忘れて欲しくないと当時の写真展を開催していました。自国の文化への理解を深める書籍が並ぶホテルのライブラリーでは「文化と民族」という日本語の本をつい手に取りました。
クロアチアには山の民という語源があるそうです。確かに、すぐそこには山脈が連なり、その山を越えるとボスニア・ヘルツェゴビナという地理にも驚きました。高校生の頃に、紛争を少し身近に感じさせた(バルカン半島にある)美しい街で、夕日に包まれて飲み干したクロアチアワインは私にとって忘れられない味となりました。

父は磐南教員、家族旅行で旅の醍醐味を知る
キャスターとして働いていた頃、限られた休みの多くは、家族で旅をしていました。友人には一度、「また家族優先なの」と呆れられたことがあります。磐南で国語の教師として勤務していた父親(菰田勇)が関東出身ということもあり、家族での遠出に耐性があったのだと思います。6歳で行った中国が私にとっては初めての海外旅行で、街ゆく人の人民服や万里の長城、兵馬俑が鮮烈な記憶となっていますが、同時に旅の醍醐味を知った気がしています。


その私が、珍しく家族を見捨ててギリシャへ旅行をしたその年、私をのぞいた家族3人はハンガリー・ブダペストへ。私にとって、ギリシャは最高な場所ベスト5に入っていますが、その後、旅好きの家族が集まるたびに、いかにブダペストの街が美しく、いかに食事が美味しかったのかを繰り返し話され続けてきたのでした。
念願のハンガリー、先輩から旅の情報も
「一度は私もブダペストに行ってみたい・・・」。建築家の知人からも「ブダペストほど建築物が多様で美しい街はない。ちなみに、温泉の建築物も素晴らしいから是非」と告げられていました。本屋に行って見つけた「ハンガリーのかわいい建物」(水野貴博著)という本を読んでいると、ハンガリーの建築の潮流(オーストリアやフランス、オスマン、ドイツ、フィンランドなど)がよく分かりました。ハンガリー語は、なんとフィンランド語と同じ語族で、世界でも非常に難解な言語なのだそうです。
旅を前に、より地元に密着したレアな情報が知りたい!と、旅先でも再会したハンガリー人のご夫妻をはじめとして様々な方から情報を集めましたが、そんな時、いつも同窓会の関東支部でお会いしている磐南46回生の金澤亜希子さんがハンガリーに留学していたことを思い出したのです。思い切ってお伺いしてみると、閃光の如く送られてきた情報。初めて足を踏み入れてみたシナゴーグの側にあるレストランでいただいたフォアグラのフライは、それだけでも再訪したくなる素朴で温かく、食材を大切にした味でした。
シシリアは初めてでしたが、海外の仕事が多いパートナーが居ると、久しぶりの再会のために飛行機に乗ることがあります。待ち合わせが多いので、一緒の飛行機に乗って海外に行った確率は、これまでおよそ1.5割ほど・・・。しかし、機内でシュミレーターを見ているだけでもワクワクと時間を過ごすことができる私は、旅好き・飛行機好きでよかったと自分を納得させています。

関東支部の総会幹事に、同期のパイロットが講演
今年は、私の学年である48回生が関東支部の総会の幹事年です。今回は、同期でもある、現役の機長に講演をしてもらうこととなりました。
最近、友人間で話題となった本「失敗の科学」(マシュー・サイド著)を読み、過去から最大限の情報を得て航空業界が安全なフライトを堅持していることを知りました。また、私が現在、通っている大学プログラム(災害対策)においては、気象・防災などで、度々AIが取り上げられます。同期の機長には、そんな昨今の技術革新にも触れつつ、晴れやかに語っていただきたいと考えています。
ぜひ皆様、同窓会の旅へ!当日(11月8日)は会場へお越しください。