全国高校総合文化祭(東京大会)出場権獲得

 昨年11月に静岡科学館「るくる」において開催された「県生徒理科研究発表県大会」において、生物部の研究発表「水生生物の共生~ホウネンエビと藻類」が高文連会長賞(1位)を受賞しました。(写真上=受賞した生物部の生徒たち:右3人=ホウネンエビ班、左2人TLC班)

 田に発生する20mmほどの甲殻類であるホウネンエビに藻類が付着することがあり、今回の研究では、ホウネンエビは藻類が光合成により放出した酸素を利用するのではないか、藻類はホウネンエビから光合成に不可欠な二酸化炭素を得られるのではないか、という仮説を立てて研究しました。今回の研究では、後者を実証することができたということです。(写真下=ポスター発表)

 このほか、生物部の研究発表「シダ植物に見られる蛍光成分の特定」及び地学部固体地球班の研究発表「静岡県磐田市鮫島海岸で見られた令和元年東日本台風の高潮による浸食・運搬・堆積過程」が最優秀賞を受賞しました。

 「シダ植物に見られる蛍光成分の特定」は、静岡理工科大学の協力を得て、シダ植物が持つ青い蛍光成分を特定することを目的として研究したものです。また、地学部固体地球班の研究は、トレンチ掘削や粒径分析などにより、鮫島海岸で見られた舌状の砂質イベント堆積物が、2019(令和元)年の東日本台風の高潮によるウォッシュオーバー堆積物であることを確認し、さらに、これらが海岸防災林をなぎ倒し、巻き込んだ葉や根を含む淡褐色有機質砂層と浸食された前浜の砂が陸側に運搬されて後浜~砂丘前面に堆積した灰色砂層に識別できることを明らかにしたものです。

 これら3つの研究が2022年8月に東京都で開催される全国高校総合文化祭での発表の機会を与えられました。日頃の根気強い観察・実験への取組が高く評価されました。

生物部・ホウネンエビ班のポスター発表