みなさま、こんにちは。第59次日本南極地域観測隊で、二度目の越冬をしてきました、高49回卒業の杉山と申します。

59次隊は2018年2月1日に58次隊から観測を引き継ぎ、2019年1月31日まで観測を行い、2月1日に60次隊へ引き継ぎ、3月末に帰国しました。

気象チーフとして多岐にわたる気象観測を統括

気象庁に勤務している私は、越冬隊へは、気象庁からの派遣で参加し、気象観測を主な仕事としてきました。国内でも行っている地上気象観測をはじめ、国内では限られたところでしか観測していない高層気象観測やオゾン観測など、多岐にわたる観測を、5人の気象隊員で交代しながら毎日継続して行いました。7年前の52次隊以来二度目の参加でしたので、気象チーフとして、気象観測の統括を受け持ちました。(ちなみに、前回は、地上気象の主担当を受け持ちました。)

また、昭和基地で越冬するのは30人ほどですので、気象観測以外のこともいろいろ行います。建物の建築や内装工事、雪上車の整備など普段の仕事とは全く異なる手伝いをしたり、南極中継などの広報活動をしたり、いろいろな活動を協力して行いました。

その際、自分たちの手で環境を整えることに、磐南と通じるものを感じたりもしました。

さて、自分が南極に興味を持ったきっかけは、小学校に地元にゆかりのある鳥居鉄也さん(元越冬隊長)が講演に見えたことでした。当時は不思議な話、遠い世界の話として聞いた南極の話でしたが、実際にその場に行くと自分がそこにいることに感動しました。南極の自然は壮大で、オーロラをはじめとして美しい姿を見せてくれる一方で、猛烈な吹雪により1m先さえも見えなくなるなどの厳しい一面もありました。自然の厳しさ、美しさ、壮大さなどをとても身近に感じることができました。この南極での経験を、多くの方にお伝えできればと思っています。

最後に、二度目の南極で越冬をするにあたり、様々な方のご支援ご協力、応援をいただきました。心から感謝申し上げます。