退職後、英国へ5か月の語学留学

英国の語学学校の一室で、私は5か月間英語と格闘していました。退職直後の2016年4月、新たな船出を試み、トーゴ、ロシア、フランス、イタリア、ブラジル、中国、そしてドバイ等、20ほどの違う国籍を持つ人達との厳しい英語トレーニングの世界に飛び込みました。おかげで過去を振り返る時間を、未来に向かって使うことができました。

多様性を尊重するプロジェクト

 帰国後、賛同してくれる仲間と共に、多様性の尊重を提供するプロジェクトをスタートさせました。英国のような多民族社会で育つ子供と、日本の子供との環境の差を目の当たりにし、子供たちが、自らの人生の主体者となり、世界に目を向け、多様性を尊重して人々とつながり合うための活動を展開したいと思ったからです。

 活動メンバーは現在10人、退職した教職員、地域と学校を結ぶコーディネーター、看護士、公認心理師等です。また、アメリカ合衆国の教育団体Antinanco Earth Arts School、ネパールで人身売買される子供の救出活動をしているNew Life Mission Nepal、マレーシアの学校、そして磐田市にあるブラジル人学校、チアホーザ・オブジェチーボとも交流しています。また、地域に住む中国、マレーシア、フィリピン、ブラジル、オーストラリア等の方々が一緒に活動してくれています。

 学校の許可を得て、ニーズに合わせたオリジナルなカリキュラムをつくり、外国人と共に授業を展開してきました。コロナ禍で、外国との行き来ができない今は、Zoomでの交流活動も取り入れています。また、「世界を明るくするカードリレー」という、外国人を含む子供や大人に、元気がでるようなカードを作成してもらい、学校へ、そして地域へとカードをつなぐ活動を行っています。

「みんな集まれ2021」開催

 今年度の学び舎は、「みんな集まれ2021」を5回に渡り地域で展開します。自分とは異なる文化や言語を持った人々と接することで、自分の持つ可能性が広がっていきます。ロンドンの教室で、多国籍の人達と学び合ったわくわく感を子供たちに伝えたい。この磐田で夢を次世代につないでいます。