「面白そうだ」と宇宙開発事業団へ

高校時代には自分の将来についてそれほど深く考えていませんでしたが、大学時代に下宿の仲間が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の前身の一つである宇宙開発事業団(NASDA)に就職したことから、仕事はよく分からないけど面白そうだと思いNASDAに就職しました。

電気工学という大学時代の専攻が活かされて、人工衛星の開発や地球観測衛星のデータ解析などの業務に携わり、スイスの世界気象機関への派遣やアジア地域での災害監視システムの構築など国際的な活動にも関わりました。

世界気象機関のメンバーと(真ん中が筆者)

宇宙関連3機関 JAXAへ統合

2000年前後には人工衛星やロケットの失敗が続き、組織もNASDAを含む宇宙関連3機関がJAXAへと統合され、予算や人員が削減されて苦しい時期もありましたが、今では人工衛星やロケットだけでなく有人宇宙、宇宙探査、安全保障などの様々な分野に活躍の場を広げて、JAXAという名前が一般に通用するようになっています。

宇宙開発に民間企業が参入

2000年を過ぎたころから、それまで国家が中心になって展開してきた宇宙開発に民間企業が参入してきました。米国では民間企業が通信衛星を数千機も打ち上げて世界のどこでもインターネットが繋がるようにしたり、民間の力だけで宇宙ステーションへ行き、さらには月を目指そうとしています。宇宙分野は産業に成長する可能性のある数少ない分野ということで、世界中で人や投資が集まってきています。宇宙に興味のある方は是非この世界に参加してください。

私は、2019年に33年勤めたJAXAを退職し、さくらインターネットで衛星データのプラットフォームを構築していました。

衛星データプラットフォーム「TELLUS」を構築中

(参考https://sorabatake.jp/10693/)

現在はアクセルスペース、さくらインターネット、リモート・センシング技術センターという、衛星データを撮って、蓄積して、解析する3つの会社で働いています。

どんどん広がっていく宇宙開発の世界を、もう少し眺めていたいと思っています。